海外生活が辛いのはあたりまえ?カルチャーショックの4段階と自分との向き合い方

こんにちは、ララビーです。

前回の記事で、オーストラリアと日本の文化の違いについて触れましたが、今日はもう少し真面目な話をしようと思います。

前回の記事はこちら⇩
オーストラリアと日本の文化の違い!【清潔編】

始めに皆さん、カルチャーショック(Culture Shock)って聞いたことありますよね?

知ってるよ。自分の知らない文化にビックリしてショックを受けることでしょ?

間違っては無いのですが、カルチャーショックの本当の深い部分まではあまり知られていないような気がします。

ということで、今回はカルチャーショックについて深く考えていきたいと思います。

【カルチャーショックとは?】

カルチャーショックって、異国に行き、文化の違いに対して驚いたことで、一過性に突然起こるような現象だと思っていませんか?

私も実際そう思ってました。
ただ、確かに文化の違いに驚くことはあっても、そのことでいきなりホームシックになったりするような経験は私自身ありませんでした。しかし、海外生活を続けていくにつれ、はじめの時と違い徐々に心の変化があり、何となく海外生活が辛いと感じるようになってきたんです。
その際に、その気持ちを整理しようと調べていたところ、カルチャーショックの本当の意味を知りました。

そう、このような心理状態の変化そのものがカルチャーショックだったんです。

語学留学、ワーキングホリデー、駐在員、海外移住など、多くの海外生活経験者がこのカルチャーショックの経験をしてきていることと思います。

テレビやYouTubeなど、外から見るととても魅力的に見えていた国も、実際に経験するとなかなか環境に慣れず辛い思いをしたんじゃないでしょうか?

私は自分自身がこのような経験をした時に自分の気持ちに向き合うためにいろいろ調べた経験があるので、同じような状況の方にも共有して少しでも気持ちが楽になって欲しいし、今後の生活のための何かヒントになるのでは?と思ってこの記事を投稿することにしました。

また海外の生活が無い方にも、海外生活のもっとディープな部分を知ってもらえれば良いなと思っています。

カルチャーショックの段階

カルチャーショックの段階

カルチャーショックには

  • 蜜月段階(Honeymoon stage)
  • 拒否段階(Rejection stage)
  • 適応移行段階(Beginning of adjustment stage)
  • 適応段階(Adjustment stage)

この4つの段階があります。(表現の仕方は学者によって多少の違いがあるみたいですが。)

もう少し細かく説明していきます。

<蜜月段階(Honeymoon stage)>

ハネムーンステージと言った方がイメージ付きやすいですかね。その名の通り、ハネムーンの時のような気持ちということで、海外について最初に経験するのが、この段階です。

目新しいものすべてが新鮮で魅力的、また今まで住んでいたところよりもずっといいと感じる時期になります。そして、新しい環境への期待で胸がいっぱいなこの時期は、異文化社会で起こりうるマイナス面よりもプラス面に着目する傾向があります。

海外生活を始めて最初の数週間がこの蜜月段階(ハネムーンステージ)で、1~3か月後から次の拒否段階に入るという情報もありますが、私の経験では約1年ほど蜜月段階(ハネムーンステージ)だったと思われるので、人それぞれ一つ一つの段階までが長い、短いあると思います。
年齢、海外の環境、英語レベル、性格など人それぞれ違いますからね。

<拒否段階(Rejection stage)>

この時期はいわゆるカルチャーショック期とも言われています。

初めは何もかもが新鮮で素敵なものに見えてたものが、環境に慣れてくると満たしたい欲が増えて、文化や言葉の壁による不便さがより際立って感じられるようになります。

コミュニケーションでの苦労や自分が常識だと思っていたことが外国では通用しないことに気づかされ、だんだんと欠点が見えてくるようになり、「外国人の考え方はおかしい」「人と話したくない」と不満や不安を感じ始めるようになります。これらは、日々新しい環境に順応しようと努力していたことが積み重なって精神的な疲労の原因になったとも言えます。

また、この時期は自己アイデンティティが揺るがされる時期で、周りに合わせた方が良いのか、自分を貫く方が良いのかで葛藤し、自分を見失いやすくなります。

アイデンティティに悩む理由もこちらの記事で書いていますので良ければ読んでみてください⇩

あわせて読みたい
海外生活のストレスや孤独とは?アイデンティティについて悩む理由 『海外の生活に合わせた自分』と『日本人としての自分』、一体自分は誰なのか?そのように海外生活で悩む人は多いと思います。自分と向き合う事ってとても大切だと思うので、今悩んでいる人が自分と向き合うきっかけになってくれたら嬉しいですし、海外生活を経験したことが無い方にとってもこの記事によって理解が深まる場になればありがたいです。

母国では問題なく対応できていたことも、新しい環境ではどのように行動すれば良い分からなくなったり、母国では大人としてふるまえていたのに、海外では小さな子供に戻ったような気分になるんです。

そんな自分に嫌気がさし、精神的に一番辛い時期を迎えることになります。

この時期に最も母国に帰りたくなるホームシックになったり、慣れ親しみのある人や食生活へよりどころを求めるようになります。

あわせて読みたい
私が感じる外国人との小さな感覚の違い!オーストラリア人との出来事3選 外国に住むと文化や習慣や言語の違いに戸惑う事ってありますよね。今回は「え?こんなこと?」と思うほど些細なオーストラリア人と日本人の感覚の違いについて3つご紹介します♪

<適応移行段階(Beginning of adjustment stage)>

拒否段階で辛いと思っていたことも、適応移行段階に入ると言葉や文化、外国人の言動などにも慣れてきて、少しづつ受け入れられるようになってきます。

「この状況をどうにかしなければ」、「状況を変えるには自分が変わらないと」などと、自分の気持ちと向き合い、異国の世界に慣れるよう前向きに挑戦しようとする気持ちになってくる段階です。

拒否段階での、人に合わせるか、自分を貫くかという悩みも徐々に解決し、自分の立ち位置や役割なども徐々にわかってくるようになり、自分というものを深く理解するようになります。

また同時に、自分の居場所や心地よい人間関係なども少しづつ築けるようになってきます。

ここは個人によって状況が違うので何が拒否段階での問題だったか、というのでも回復の仕方が変わってくると思います。
例えばほとんど英語が話せず、買い物などのような日常生活が大きな問題だった場合、その国の言語が上達すれば割と早い段階で回復に向かっていくだろうし、長く永住している人の場合は「外人」として扱われること自体が悩みになるかもしれません、そうすると解決にも時間がかかるんじゃないでしょうかね。

<適応段階(Adjustment stage)>

最後に適応段階について説明します。この段階になると、今まで受け入れがたかった文化や慣習を受け入れ、二つの文化に溶け込んでいる状態になります。

この時期になれば、自分の住んでいる国に違和感がなくなり、自分がその社会に所属している意識も持ち、生活が楽しめるようになります。人により、その国を「ホーム」、「第二の母国」と思えるようにすらなります。

と説明をしたものの、ここの部分は「ホーム」とはどのレベルで考えるかにもよると思います。
私自身、一時帰国するときに「帰ってきた」と感じますが、また現在住んでいるオーストラリアに帰る時もまた「帰ってきた」と思うのです。とても不思議な感覚なんですが、同じように思う人も多いみたいです。

ただ、その「帰ってきた」状態が現地の人のそれととは違うんですよね。やっぱり生活していると、必ずどこかで「自分は外国人だな」と思う一面に出会うので。

つまり、「ホーム」と感じることはできても、現地人と同じような感覚になれるまでには相当な時間がかかる、または一生かかってもその状態になれない、とさえ思っています。

『社会科学ジャーナル』の池田理知子さんが書いた「カルチャー・ショック」と適応理論の再考察の引用のさらに引用になってしまいますが、以下の文章を見てみてください。

戦後34年も経て、私はこの風土に根づいたという感覚を、いまだに持てない。むしろ40代半ばを越えて、適応不全をますます意識するようになった。日本人であって日本人ではない。そういう感じは、日本育ちの日本人には理解がつかないだろう。気がつくと、私は自分を外側に置いて、『日本人』を眺めている。その眼は外国人のそれではないのだが、自分がこの国の人たちと、かなり異質だという認識を捨てることができない。

星野, 1980b,p141

確かにその時代はどの国も今よりインターナショナルではなかったのでもっと厳しかったでしょうが・・・。
しかしこの方が特別なのではなく、今もこのように長期の海外在住の人でこの認識の人がほとんどなのではないかと感じています。

ただ、そんな状況の中でもその国に根付いて、楽しみや幸せを見つけて生活していくことはできるので、その時期を私は「適応段階」だと思っています。

繰り返すカルチャーショックと逆カルチャーショック

前回の章でカルチャーショックのプロセスについてお話しましたが、実はその一連の段階が終わって簡潔!というわけではなく、人によってもっと複雑にこの段階を経験することになります。

<繰り返すカルチャーショック>

カルチャーショックは繰り返す
逆カルチャーショック

このような表を作成してみましたが、ひとまず適応段階で落ち着いたとしても、海外生活が長くてもまた文化や言語、習慣などの違いで新たな問題が出てくると再びカルチャーショックステージ(拒否段階)に早戻りするのです。

表ではハネムーン期に戻っていますが、実際には拒否段階から適応段階を行ったり来たりする感じですね。

<拒否段階(Rejection stage)>の章でも第二次カルチャーショックに突入中というのにちらっと触れましたが、まさに私もこの段階を繰り返していると思います。

実際には拒否段階、適応移行段階、適応段階が日ごと、状況ごとに違ったりするので、毎日それぞれの段階がミックスされている感じですけどね。

<逆カルチャーショック>

カルチャーショックの繰り返しの他にも逆カルチャーショックというものもあります。

海外生活に適応してくると、日本に帰った時に海外生活での環境とあまりにも違うため逆カルチャーショックを受けることがあります。

私の知り合いにも、留学から帰ったあとしばらくは「あの生活に戻りたい」と常に言っている友人もいたし、私自身も帰ったとたん生活が変わって(元の生活に戻っただけなのですが)ぽっかり穴が開いたような気持ちになりました。

不思議ですよね、海外生活なんかよりも日本での生活の方が長く、慣れ親しんでいるはずなのに。

いくら慣れ親しんでいるとはいえ、環境の変化って本人も気が付かないところで大きな精神的ダメージになっているんでしょうね。

カルチャーショックを乗り越えるための自分との向き合い方

カルチャーショックの乗り越え方についてはもっと詳しく書いていきたいので、今後別の記事で投稿出来たらよいなと思っています。ただ、精神的なものというのか、自分との向き合い方ってとても大事だと思うので、ここでは少しその話をします。

<カルチャーショックは普通のことだと理解する>

カウンセラーや身近な人に話すのも良いと思います。私も人に話すこともあります。
しかし、完全に理解してもらうのって難しいし、そもそも話す相手がいない人だっています。
そうすると、「こんな気持ちは自分だけなんだろう」「自分はこんな簡単なことも出来ない」「自分は弱くてダメな人間だ」などと否定する気持ちが生まれてくるかもしれません。

でも大丈夫。

カルチャーショックはとても自然なことです。

カルチャーショックについての知識を深め、「これはカルチャーショックの症状で普通のこと。自分が劣っているわけではない。」と理解すること自体もカルチャーショックを克服するための方法なんじゃないかなと思います。

ちなみに私はイチローさんの引退会見を見た時に「あんなに有名なイチローさんでも孤独と戦いながらも前向きに頑張ってきたんだな」と思い泣きました(笑)

気になる方はぜひ見て見てください⇩


THE PAGE(ザ・ページ)より

こんなすごい人でも孤独を感じるんですよ。

そりゃあ私達だって感じますよね。

<自分を成長させてくれるものだと理解する>

先ほどのイチローさんの記者会見でも話されていましたが、特に記者会見の最後の質問(動画の1時間20分当たり)のところは胸に突き刺さりました

時間のない方はその部分だけでも見てもらいたい。
海外で生活している人が見たら共感することだらけだと思います。

その部分の質問と回答を引用したものも載せておきますね。

──昨年、マリナーズに戻りましたけれども、その前のマリナーズ時代、「孤独を感じながらプレーをしている」と話していました。その孤独感はずっと感じながらプレーしていたんでしょうか。それとも、前の孤独感とは違ったものがあったのでしょうか。

 現在はそれはまったくないです。今日の段階でまったくないです。

 それとは少し違うかもしれないですけど、アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと、アメリカでは僕は外国人ですから。このことは、外国人になったことで人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れたんですよね。この体験というのは、本を読んだり、情報を取ることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので。

 孤独を感じて苦しんだこと、多々ありました。ありましたけど、その体験は未来の自分にとって大きな支えになるんだろうと今は思います。だから、つらいこと、しんどいことから逃げたいというのは当然のことなんですけど、でもエネルギーのある元気のある時にそれに立ち向かっていく。そのことはすごく人として重要なことではないかと感じています。

AERA dot.

本当にその通りだと思います。

辛い思いをしていても、その経験は自分が成長するためにはとても大事なこと。

いろいろ悩み深く考えてきたからこそ人の痛みを想像することができるし、いろいろな考えを知ることでもう1つの判断基準を持つことができます。

なので、落ち込み過ぎず、自分の成長のため、と思って頑張りましょう。

そして、立ち止まらずに自分と向き合い、もう一度自分の目標や夢などに目を向けていけばもっと成長していけるはずです。

最後に:私の体験談とまとめ

最後に、数年前の話ですが軽く私自身の話をします。

数年前、なんとなく海外生活に違和感を覚え始め、いろいろ調べていました。
その時にカルチャーショックについての記事を読みあさり、まさにこれだ、と思いました。

最初は言葉の壁は感じつつも、海外で生活ができている事自体が楽しいと思っていたので、気にしていなかったのが、生活に慣れてくると、文化や言葉のせいでその国の人と同じような生活が出来ないことに気が付き、違和感を抱き始めてきたんです。
そして英語を使うことが嫌になり、外に出ること自体がストレスに感じるようになりました。

私の場合は、だからと言って鬱になったり海外生活をやめようっということにはならなかったのですが、常に自分が自分でいられない状態に苦痛を感じていました。

また、小さい子供になった気分というのもまさにそう、これは今現在でも感じています。
なので先ほど書いたようにまた繰り返しで第二次カルチャーショックが始まっているんではないかな。
常に自己アイデンティーについて考え、自分とは?という問題と向き合っている気がします。

でもこれも複雑に波があるんですよね。

しかし、基本的には楽しく生活しているのですが、ふとした瞬間に涙が出たりします。

誰にも見られないようにトイレやシャワーで涙を流したり、人知れず夜に枕を濡らしたり。

すごく自分が弱くなってしまったような感覚になるんですよね。

でもこの国で生きていくと決めた以上、強くなるしかないです!
今現在海外生活で悩んでいる皆さんも海外生活じゃなくて悩んでいる皆さんも、きっとこれは自分の成長の過程のはず。

少しでもこの記事で悩んでいる人の心の支えになりますように。

それでは、さよなラビー🦘

<この記事のまとめ>

  • カルチャーショックは徐々に起きる
  • 蜜月段階→拒否段階→適応移行段階→適応段階の4つのプロセスがある
  • カルチャーショックは繰り返し起こり、拒否段階から適応段階を行き来する
  • 自国に帰った時に逆カルチャーショックになることもある
  • カルチャーショックを乗り越えるために、その感情は普通のことで自分を成長させてくれるものと理解する

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コメント一覧 (4件)

  • This article really helped me understand (a little bit more) what you are going through. I think you are very brave writing about this. I think it will really help other people who are living in a new country and trying to deal with the same issues you have/are dealing with. Thank you.

    • Thank you For reading it!
      It was one of my oldest but best articles.
      I wanted to help people who are struggling in similar situations.
      And I’m happy that it helped you to understand my situation. Your understanding will help me too.

  • Hi Rallaby-san,
    I also watched the Ichiro’s interview and was impressed same as you. He was and is still my hero because I was playing baseball in my childhood.
    Though I’ve never lived in foreign countries, one thing to recall by reading this article is that I got so nervous with many attention from local people as a foreigner. I visited Tunisia, north-African country, for the purpose of study when I was in university, in total four times and for a couple of weeks per one visit. People in Tunisia are mostly composed of Arabic people and Black African people, that is, they have hardly seen Asian people. From this experience, I became to be able to understand the feeling which foreign people living in our country would have.
    Apologies for not being related to this article.

    • Thank you for reading it!
      It’s good to hear that you felt same as I do by watching Ichiro’s interview.
      I can imagine how you were feeling when you had visited those countries.
      You may either have good experience or not, I believe that your Humanity grows by having those various experiences(^-^)

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